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【タンザニアサファリのベストシーズン】いつ行くのが一番いいの?

ヒョウ

サファリには乾季と雨季があり、季節ごとに動物たちが見せるドラマも様々です。気候変動により、雨の降るタイミングや雨量が以前とは大きく異なってきており、それによって動物達の動きも変化しつつあります。そのため、以下の情報はあくまで目安としてください。

​年間ハイライト

12月下旬〜1月[小乾季]

ヌーの大群がセレンゲティの東部〜セロネラに下ってくる。日数が少なくてもセレンゲティで効率的に動物を見ることができる。

ヒョウ

2〜3月[大雨季・前半]

ンドゥトゥでヌーとシマウマの出産。チーターやライオンも見やすくなる。

ヌーの子育て

4〜5月[大雨季・後半]

緑豊かな美しいサバンナでお得にサファリが楽しめる。ロッジ料金がもっとも安い。

ライオンの子育て

7月半ば〜9月上旬[乾季]

セレンゲティ北部でヌーの大群が川渡り。

セレンゲティ北部で8月から9月にかけて見られるヌーの川渡り

9〜10月[乾季]

草丈が短く、水場が限られるので、効率的に動物を観察できる。タランギレ国立公園がよい季節。

タランギレ国立公園でバオバブの木を食べるゾウ

11〜12月上旬[小雨季]

小雨季でロッジ料金が少し安くなる。雨が降って砂埃が減り、緑が蘇り、快適で美しい季節。

シマウマを追いかけるメスライオン

乾季と雨季の比較

乾季雨季
12月下旬〜1月、6月〜10月2月〜5月、11月〜12月上旬
乾季のメリット​

草丈が短くなり、動物が身を隠す場所が少なくなるので、動物が観察しやすくなる。

動物が限られた水場に集まるため、効率的に動物を観察できる。

肉食動物が水場で草食動物を待ち伏せしてハンティングを企む姿を目撃できる機会もあるかもしれない。

​雨を気にせず、ゲームドライブや野営キャンプを楽しめる。
雨季のメリット

緑豊かな美しい景観。花とともに動物の写真を撮影できる。

​砂ぼこりが立ちにくい。

ンゴロンゴロのサイは、近くに出現する可能性が高まる。

​​サファリカーが少なく、渋滞が起こりにくい。

広大な大地を独り占めしているような気分を味わえる。

4月〜5月は、ホテルの料金が最も安い。
乾季のデメリット

草原は完全に乾燥して茶色になり、砂ぼこりが舞う。ゲームドライブ中は砂まみれになることもある。
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7〜8月、年末年始は、最も観光客の増える時期で、人気の動物を見るためにサファリカーが渋滞することも多い。
 
ホテルの価格は高い。年末年始は、一年で最も料金が高い。
雨季のデメリット

道路はぬかるみやすく、ぬかるみにはまると時間が取られることもある。走行には乾季よりも時間がかかる。
​​
ゲームドライブ中に雨に降られると、視界が悪くなる。(雨は、短い時間スコールのようにまとまって降る。早朝や夜間に降ることが多く、ゲームドライブに影響を及ぼすことは少ない。)

水場が多いので、動物が拡散しており、動物が見られない走行時間が長くなる(ヌーの大群のいるエリアは別)。
乾季に魅力的なエリア
●セレンゲティ中央部
●7月中旬〜9月→セレンゲティ北部
●11月→セレンゲティ東北部
●ンゴロンゴロ・クレーター
●タランギレ国立公園
●アルーシャ国立公園(特に9月上旬)
●マニャラ湖国立公園
雨季に魅力的なエリア
●セレンゲティ中央部
●2〜4月→ンドゥトゥ、セレンゲティ南部
●4〜5月→セレンゲティ西部
●ンゴロンゴロ・クレーター
●マニャラ湖国立公園(大雨期は避けたほうがよい)
乾季雨季

ヌーの最新の移動状況を把握する

Discover Africaという南アフリカに本社のあるポータルサイト運営会社が、セレンゲティ国立公園のホテル・ロッジ、セスナ航空会社、ツアー会社などと提携し、ヌーの大群の目撃情報を集めています。また、月別の移動予測も見られます。言語は英語のみですが、わかりやすいイラストや図で表示されています。

https://www.discoverafrica.com/migration/map/

Discover Africaのヌーの大群特集サイト

年間スケジュールで
自分に合ったベストシーズンを見つける

雨季の間に挟まれた約2か月間の小乾季。この時期、ヌーの大群がセレンゲティ中央部のセロネラへ南下します。それを追うライオンやチーター、ハイエナ、ヒョウなどの肉食動物との遭遇率も高まるため、特に見どころの多い時期と言えるでしょう。時間に余裕のない方にもおすすめのベストシーズンの一つです。

近年、雨季の時期がずれることで、ヌーの出産が始まるタイミングの予測が難しくなっていますが、例年どおり雨が降れば、サファリのベストシーズンの一つと言えます。この時期にサファリを訪れる方には、ヌーやシマウマの大群が出産のために集まるンドゥトゥ(ンゴロンゴロ自然保護区とセレンゲティ南部にまたがる地域)をぜひ訪れていただきたいです。動物たちが次々と出産を始める様子が見られるほか、子どもの動物を狙った捕食シーンを目撃できる可能性も高く、ドラマチックな旅になることでしょう。
なお、2月のンドゥトゥには世界中からサファリ愛好家が集まるため、ロッジの予約が取りにくくなります。9月頃までに予約をすれば、まだ選択肢が多くあります。

サファリのベストシーズンのひとつ。動物たちのかわいらしい子どもたちが多く見られ、その分ハンティングシーンに遭遇する可能性も高くなるため、迫力ある野生の世界を体験できる貴重な機会です。特におすすめしたいのは、ンドゥトゥ(ンゴロンゴロ自然保護区とセレンゲティ南部にまたがる地域)です。この地域で子育てをしながら移動するヌーの大群、それを追うライオンやチーターが目撃しやすくなります。
ただし、ンドゥトゥのロッジは非常に人気が高く、この時期は予約が取りにくくなることが多いです。サファリを計画されている方は、早めの予約を心がけることをおすすめします。

本格的な雨季に入ります。5月上旬は4月と同様に雨が多く降りますが、下旬は徐々に雨の回数が減っていきます。この時期、ヌーとシマウマの大群はセレンゲティ西部へ移動します。あまり知られていませんが、セレンゲティ西部では川渡りを目撃できる可能性が高いのも、この時期の特徴です。
最も人気のあるテンティッドキャンプのひとつ「Sound of Silence」はセレンゲティ西部に位置しているため、余裕を持って計画を立てることで、素晴らしいサファリ体験が期待できるでしょう。また、高級ロッジが大幅に値下げされる時期でもあるため、ラグジュアリーなロッジでリラックスした滞在を希望される方にとって、最もお得で価値の高いサファリを楽しむ絶好の機会となります。

晴れの日が徐々に増え、静かだったサバンナも活気を取り戻し始めます。ヌーの大群はセレンゲティ北西部へ移動します。この時期、セレンゲティ北西部と陸続きの自然保護区であるグルメティに位置する超高級ロッジ「シンギタ(Singita)」に宿泊するなら、最も価値のある滞在を楽しむことができるでしょう。

本格的に乾季に入り、木々の葉は徐々に落ち、草原も乾燥して茶色くなっていきます。砂埃が煩わしいこともありますが、草丈は徐々に短くなり、動物の隠れる茂みが減り、水場も限られていくため、動物は観察しやすくなります。ヌーやシマウマの大移動はセレンゲティ北部に向かい、概ね7月下旬になると、ケニアのマサイマラ国立公園との境界となるマラ川を命がけで渡り始めます。ンゴロンゴロ・クレーターはかなり冷え込むため、防寒対策が必要です。

快晴が続き、乾季真っ只中。動物観察には最高の季節です。ロッジ料金は高騰し、サファリは多くの観光客で賑わいます。ヌーの大群がセレンゲティからマサイマラ国立公園との境目であるマラ川を命がけで渡る、有名な「ヌーの川渡り」が見られます。
ただし、ヌーの川渡りを見るためには、全行程車移動ならセレンゲティに4泊以上、セスナを使うなら2泊以上することが望ましいです。日数に余裕を持って計画してください。7月に引き続きンゴロンゴロ・クレーターはかなり冷え込むため、防寒対策が必要です。8月末から9月上旬にかけて、アルーシャ国立公園には、湖面がピンクに染まるほどのおびただしい数のフラミンゴが飛来します。

ヌーの川渡りは、9月上旬には終えている可能性があるものの、雨の状況によっては中旬まで見られることもあります。サバンナは乾燥を極めます。ますます草丈が短くなり、水場も少なくなるため、限られた水辺に動物が集まることで、動物観察がしやすくなります。肉食動物は、水辺に身をひそめ、草食動物がやってくるのを待ち構えるという狩りをします。
また、この時期は、ゾウの群れとバオバブの木が特徴のタランギレ国立公園を訪れるのにも適しています。8月末から9月上旬にかけて、アルーシャ国立公園には、湖面がピンクに染まるほどのおびただしい数のフラミンゴが飛来します。

セレンゲティ北東部にある高級ロッジ、andBeyond Kleins Camp は、この時期がベストシーズンです。運が良ければ、ヌーの大群に囲まれることもあるでしょう。通常のセレンゲティ国立公園での2泊程度のプランでは、ヌーの大群に出会うことは難しいですが、草丈が短く、水場が限られるため、動物の観察がしやすい環境が整っています。特にセレンゲティ中央部(セロネラ)周辺だけでも、多くの動物を目にする可能性が高いです。また、タランギレ国立公園もこの時期に訪れるのに適しています。乾季でも枯れない川沿いでは、水を掘りながら飲むゾウの姿が見られるかもしれません。

乾き切った大地に恵みの雨が降り、砂埃が減少して、緑が美しく映える季節です。この時期は渋滞が比較的少ないため、静かにゆっくりと動物観察を楽しみたい人に適しています。また、11月から12月上旬にかけては、ロッジの料金が割安になることも多く、旅行者にとって魅力的な時期です。隠れたベストシーズンのひとつと言えるでしょう。

12月上旬まで雨が降り、木々や草原の緑が美しい季節です。概ね12月15日ごろまでが、ロッジの割引期間となっています。年末にかけて、ヌーの大群はセレンゲティ中央部のセロネラに南下してくるため、セロネラのやや北部に位置するフォーシーズンに宿泊すれば、大群に近づける可能性が高いです。

中旬以降は徐々に晴れの日が増えます。一年で最もサファリが賑わう時期であり、クリスマス前後や大晦日・元旦は特別料金が適用され、ロッジの価格は一年で最も高くなります。他の旅行者と楽しむロッジのクリスマス・ディナーは、旅の思い出を大いに盛り上げてくれるでしょう。

また、この時期、ヌーの大群がセレンゲティ東部から中央部付近に南下するのに伴い、ライオン、チーター、ハイエナなどの肉食動物も集まるため、肉食動物との遭遇率が高まります。時間に余裕がない旅行者にとっても、特におすすめの季節です。


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